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注文住宅や分譲住宅を調べていると、「長期優良住宅」という言葉をよく見かけます。どんな基準で認定され、建てたあとに何をする必要があるのでしょうか。
この記事では、国土交通省の公式サイトの「長期優良住宅のページ」をもとに、長期優良住宅の認定基準と手続きについて5つのポイントで整理します。後半の、家づくりで長期優良住宅を検討するときの確かめ方は、この記事の提案です。
※この記事は、2026年10月時点で国土交通省の公式サイトに掲載されている内容をもとにしています。認定基準や支援制度は見直されることがあります。検討するときは、国土交通省や所管行政庁、住宅会社の案内を確かめてください。
長期優良住宅とは
長く良い状態で使うための住宅
国土交通省の長期優良住宅のページでは、長期優良住宅を、長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられた優良な住宅として紹介しています。
計画を認定する仕組み
長期優良住宅は、建築主や分譲事業者が、構造や設備、維持保全の方法などの計画をつくり、所管行政庁に申請して認定を受ける仕組みです。
始まった時期
国土交通省のページでは、新築を対象とした認定制度が平成21年6月4日から、増築・改築を対象とした認定制度が平成28年4月1日から、既存住宅を対象とした認定制度が令和4年10月1日から始まったと紹介されています。
| 対象 | 認定制度の開始 |
|---|---|
| 新築 | 平成21年6月4日 |
| 増築・改築 | 平成28年4月1日 |
| 既存住宅 | 令和4年10月1日 |
長期優良住宅 5つのポイント
1. 認定基準は5つの視点
認定を受けるには、住宅の構造及び設備、規模、地域の居住環境等への配慮、維持保全の計画、自然災害への配慮について、一定の基準を満たす必要があると案内されています。
2. 申請は着工前に
建築主や分譲事業者は、建築工事の着工前に、所管行政庁に申請すると案内されています。
3. 認定後は維持保全
認定を受けたあとは、認定された計画に基づいて維持保全を行い、その記録を作成・保存する必要があると書かれています。
4. 報告をしないと過料も
所管行政庁から維持保全の状況について報告を求められた場合に、報告をしなかったり虚偽の報告をしたりすると、30万円以下の過料に処せられることがあると案内されています。
5. 支援措置がある
認定を受けた住宅には、税の特例措置、補助制度、【フラット35】Sなどの支援措置があると紹介されています。
5つのポイント早見表
| ポイント | 国土交通省の公式サイトの案内 |
|---|---|
| 認定基準は5つの視点 | 構造・設備、規模、居住環境、維持保全、災害への配慮 |
| 申請は着工前に | 着工前に所管行政庁へ申請 |
| 認定後は維持保全 | 計画どおりの維持保全と記録 |
| 報告をしないと過料も | 報告をしない・虚偽の報告で30万円以下の過料 |
| 支援措置がある | 税の特例、補助、【フラット35】S |
5つの認定基準
住宅の構造及び設備
長く使い続けられるための構造や設備になっているかという視点です。家の骨組みや配管などが対象になります。劣化対策、耐震性、維持管理・更新のしやすさなどの考え方が、技術的な基準として示されています。
規模
住宅の規模についての基準です。良好な居住水準を確保するための床面積の考え方が示されています。
地域の居住環境等への配慮
良好な景観の形成など、地域の居住環境の維持・向上への配慮についての基準です。地区計画などの区域内では、その内容と調和しているかが見られます。
維持保全の計画
建築時から将来を見据えて、定期的な点検や補修などの計画が策定されているかという視点です。
自然災害への配慮
自然災害による被害の発生の防止や軽減への配慮についての基準です。
| 認定基準 | 見られる視点 |
|---|---|
| 構造及び設備 | 長く使い続けられる構造と設備か |
| 規模 | 必要な床面積があるか |
| 地域の居住環境等への配慮 | 景観や地区計画との調和 |
| 維持保全の計画 | 点検や補修の計画があるか |
| 自然災害への配慮 | 被害の防止・軽減への配慮 |
認定後にすること
計画どおりの点検と補修
認定を受けた人は、認定された長期優良住宅建築等計画に基づいて、建築後の住宅の維持保全を行うことになります。
記録を作り保存する
維持保全の状況について、記録を作成し、保存する必要があると案内されています。点検の日付、点検した箇所、補修の内容などをまとめておくと、あとから見返しやすくなります。
所管行政庁からの報告の求め
所管行政庁は、認定を受けた人に対して、維持保全の状況について報告を求めることができるとされています。報告をしなかったり、虚偽の報告をしたりすると30万円以下の過料に処せられることがあると書かれています。
計画を変えるとき
変更には認定が必要
認定を受けた計画を変更する場合は、変更の認定を受ける必要があると案内されています。
軽微な変更
一方で、軽微な変更については変更の認定は不要とされています。国土交通省のページでは、軽微な変更の例として、着工予定時期や完了予定時期の6ヵ月以内の変更などが挙げられています。
相続したときは地位の承継
認定を受けた人の相続人などは、所管行政庁の承認を受けて、認定を受けた人の地位を承継できると案内されています。住宅を相続したときは、手続きの必要があるかを所管行政庁に確かめましょう。
支援措置を知る
税の特例措置
認定を受けた長期優良住宅については、所得税、登録免許税、不動産取得税、固定資産税の特例措置があると紹介されています。適用の条件や期間は税の種類ごとに異なるので、それぞれの案内を確かめる必要があります。
補助制度
国土交通省のページでは、長期優良住宅化リフォーム推進事業など、補助制度についても紹介されています。
住宅ローンの金利
【フラット35】Sについても紹介されています。金利の引下げなどの内容は、住宅金融支援機構の案内で確かめましょう。
基準の見直し
令和7年4月1日施行の改正
国土交通省のページでは、認定基準の見直しが行われ、令和7年4月1日から施行されたと案内されています。
以前の情報に注意
住宅会社のパンフレットやネットの記事には、見直し前の基準をもとにしたものが残っていることがあります。検討するときは、いつ時点の基準で説明されているかを確かめると安心です。
家づくりで長期優良住宅を検討するときの確かめ方
ここからは、国土交通省の公式サイトの案内をもとにした、この記事の提案です。
着工前に話しておく
申請は着工前と案内されています。長期優良住宅にするかどうかは、設計の早い段階で住宅会社と話しておくと、スケジュールが組みやすくなります。
維持保全の計画を読む
認定を受けたあとは、計画どおりの点検と記録が必要です。何年ごとに、どこを点検するのかを、引渡しの前に一緒に確かめておきましょう。
記録の置き場所を決める
点検の結果や補修の記録は、紙ならファイル、データならフォルダを一つ決めておくと、報告を求められたときや売却を考えたときにも探しやすくなります。
支援措置の条件を確かめる
税の特例や【フラット35】Sには、それぞれ条件や期間があります。どれが使えそうかは、住宅会社や金融機関、税務署などで確かめましょう。
住宅会社に聞いておきたいこと
ここからは、国土交通省の公式サイトの案内をもとにした、この記事の提案です。
認定の申請をだれが行うか
申請するのは建築主や分譲事業者と案内されています。注文住宅では、実際の書類づくりを住宅会社が手伝うことが多いので、だれが、いつまでに何をするのかを最初に確かめておきましょう。
費用と期間
認定の申請には、手数料や書類づくりの手間がかかることがあります。金額やかかる日数は所管行政庁や住宅会社によって違うので、見積もりの段階で聞いておくと予算を組みやすくなります。
点検の担当
維持保全の計画にある点検を、住宅会社の定期点検で行うのか、自分で業者を探すのかで、手間が変わります。引渡しのあとの流れも聞いておきましょう。
書類の受け取り
認定通知書や計画の書類は、税の特例や将来の売却で使うことがあります。どの書類を受け取るのかを一覧にしてもらうと安心です。
| 聞くこと | 確かめたい内容 |
|---|---|
| 申請 | だれが、いつまでに行うか |
| 費用 | 手数料や書類づくりの費用 |
| 点検 | 定期点検を住宅会社が行うか |
| 書類 | 受け取る書類の一覧 |
分譲住宅や既存住宅で見るところ
ここからは、国土交通省の公式サイトの案内をもとにした、この記事の提案です。
分譲住宅では
分譲住宅では、分譲事業者が認定を受けている場合があります。購入前に、認定を受けた住宅かどうかと、維持保全の計画の内容を確かめておくと、買ったあとの点検の予定を立てやすくなります。
既存住宅では
既存住宅を対象とした認定制度もあります。中古住宅を探すときは、認定を受けているかどうかに加えて、これまでの点検や補修の記録が残っているかも聞いておきましょう。
よくある質問
長期優良住宅の認定はどこでする?
建築主や分譲事業者が、着工前に所管行政庁に申請すると案内されています。
既存住宅も認定を受けられる?
既存住宅を対象とした認定制度が令和4年10月1日から始まったと紹介されています。
認定後に何もしないとどうなる?
認定された計画に基づく維持保全と記録が必要です。報告を求められて報告しなかったり虚偽の報告をしたりすると、30万円以下の過料に処せられることがあると案内されています。
工事の予定がずれたら?
着工予定時期や完了予定時期の6ヵ月以内の変更などは軽微な変更として、変更の認定は不要とされています。
支援措置は自動で受けられる?
税の特例や補助、【フラット35】Sには、それぞれ条件や手続きがあります。認定を受けただけで決まるものではないので、窓口ごとに確かめましょう。
相続したら?
相続人などは、所管行政庁の承認を受けて認定を受けた人の地位を承継できるとされています。
長期優良住宅は着工前の申請と認定後の維持保全がセット
長期優良住宅は、構造・設備、規模、地域の居住環境、維持保全の計画、自然災害への配慮という5つの視点の基準を満たした計画を、着工前に所管行政庁へ申請して認定を受ける仕組みです。建てたあとは、計画どおりに点検や補修をして記録を残すことが求められます。支援措置の条件とあわせて、設計の早い段階で確かめておきましょう。